Googleアナリティクス4(GA4)とは?強力な無料サイト分析(アクセス解析)ツールの特徴と導入のメリット

Googleアナリティクス4(GA4)とは?強力な無料サイト分析(アクセス解析)ツールの特徴と導入のメリット
2020年10月14日(米国時間)、Googleアナリティクス4プロパティがリリースされました。従来のGoogleアナリティクスと比べて、ユーザーのプライバシーを重視しながらも、より詳細な行動データを取得しやすくなった点が主な変更点といえます。今回は、Googleアナリティクス4プロパティの新しい機能と導入のメリットについてお伝えします。

この記事の内容

  • Googleアナリティクスとは?旧GAとの違いについて
  • ユーザー行動の変化を受けて変わったデータ計測方法
  • レポート画面にもあるGA4ならではの新機能

Googleアナリティクスとは?旧GAとの違いについて


Googleアナリティクス4プロパティ(以下、GA4)は、Google社が無償提供するサイト分析(アクセス解析)ツールです。ECサイトや企業サイトなどのウェブサイトに、いつどのようなお客さまが訪問され、そこでどのような行動をとっていったのかというユーザーの行動データを可視化するアプリともいえます。

2005年に初代がリリースされてから、GAはアップデートを繰り返してきました。今回は、その中でもかなり大きなアップデートといえます。2019年8月にGoogleアナリティクス(「アプリ+ウェブ
プロパティ」(以下、旧GA))が発表されてから14か月間でした。

今回のアップデートで色々と変わっていますが、その中でも大きく変わったのは2点、データ計測の仕方とレポート画面です。

■データ計測の仕方に関する変更点

  • ページ中心ではなくイベント(行動中心)によるデータ取得へ移行
  • 複数デバイスを使う同一ユーザーの判別が可能に


■レポート画面における変更点

  • エンゲージメントの追加
  • より深い分析が可能に

もう少し具体的に、GA4のメリットを見てみましょう。

ユーザー行動の変化を受けて変わったデータ計測方法


GA4では、すべてのユーザー行動をイベントという単位で計測します。その背景にあるのは、動画視聴やアプリの普及によるユーザー行動の変化です。

  • ページ中心ではなくイベント(行動中心)によるデータ取得へ移行

旧GAでは、ページビューはPV、ファイルのダウンロードはイベント、購入行動はEコマースなどと分かれていましたが、今回GA4で、それがイベントに統一されました。どのようなユーザー行動のデータを取得するのであっても、イベントという単位で計測されます。イベントとは、ひとつひとつのユーザー行動というふうに理解してください。

この変更により、データ取得が非常に簡単になりました。スクロールやサイト内検索、動画視聴、外部リンクのクリックなど、旧GAではタグやコードを書かなければ取得できなかったようなデータでも、GA4ならオンオフの切り替えだけで簡単に設定が可能です。

従来は、ページを軸にさまざまなデータが計測され、直帰率や平均閲覧ページ数、滞在時間などの中でも直帰率が重視されていました。直帰とはそのページだけを見て帰ることです。仮に15分の動画を見て行ったお客さまがいた場合(たとえ30分だとしても)、旧GAでは直帰とカウントされてしまいます。

15分という長さの動画を見るということは、そのユーザーはおそらく初訪問ではなく、何度もほかのコンテンツを見ている可能性が高いと推測できます。つまり、直帰=サイトの評価が低いというケースばかりとは限らないということです。

  • 複数デバイスを使う同一ユーザーの認識が可能に

GA4では、Googleシグナルが導入されました。これは何かといいますと、別ブラウザや複数デバイスを使うユーザーでも、Googleアカウントにログインしていれば、同一ユーザーと認識されるということです。

これまでは、ブラウザが変わったり、PCやスマートフォン、タブレットなど、デバイスが変わったりすれば、ユーザーが同じであってもそれぞれ別ユーザーと認識されていました。今回のアップデートからその点が改善されるため、精度が上がったといえます。

個人情報保護の観点から、Cookieの取り扱いに注目が集まっていますが、ほかのすべてのデータに影響する基本的なデータの精度が向上したことは、サイト運営者にとって喜ばしいことでしょう。

レポート画面にもあるGA4ならではの新機能


レポート画面も変更されています。エンゲージメントという考え方が導入されたことによって、ユーザー行動をより詳しく見て行くことが、分析機能が大幅に向上したことによって、より深い分析をすることができるようになりました。

  • エンゲージメントの追加

エンゲージメントとは、サイト内で特定の条件を満たす行動があった場合にカウントされるもので、その内容は設定可能です。

例えば、最後までスクロールしたか(読了したか)、カタログをダウンロードしたか、商品説明の動画を視聴したか、申し込みをしたか、一定時間以上滞在したかなどと、自社にとってのエンゲージメントは何かを自由に決めることができます。

エンゲージメントの高いお客さまは、ほかのお客さまと比べて優良顧客になる可能性が高いといえます。仮にどこかで行動が止まっているのだとしたら、そこには何か課題があると考えられます。つまり、その点を改善すれば、問い合わせや登録、申し込み、購入などの行動につなげることができるということです。UX(ユーザーエクスペリエンス)の改善がしやすくなったといえます。

  • より深い分析が可能に

分析では、顧客の行動をより深く理解するための分析結果が表示されるようになりました。詳細はまた別の記事に譲りますが、目標達成プロセスの分析や経路の分析など、さまざまな分析を以前よりも簡単に見られるようになったり、データの掛け合わせができるようになったりしたのは、GA4の大きなメリットにほかなりません。

まとめ


サイト分析(アクセス解析)の重要性については、ここでは割愛させていただきますが、コロナ禍にありながらも、EC市場が大きく業績を伸ばしていることは改めてお伝えするまでもないでしょう。業績を伸ばしている多くの企業は、GA4または旧GAを使って、サイト改善を重ねているといっても過言ではありません。

便利になった一方で求められるのは、GA4を使ってデータを見るだけではなく、仮説を立てて検証するという姿勢です。売上につながるサイト改善をするためにこそ、サイト分析(アクセス解析)が必要ですし、役立ちます。

弊社では現在、GA4の講座を準備中です。旧GAと共通する「導入知識」については、いつでも受講していただけます。ご興味があれば、ぜひお問い合わせください。

この記事を書いた人

吉野竜司|Ryuzi Yoshino株式会社アイクラウド 代表取締役CEO

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