初心者向け|Excelの便利な時短ショートカット11選!

初心者向け|Excelの便利な時短ショートカット11選!

就職や転職、異動など、春から環境が変わるという方もいらっしゃるでしょう。職場や業務が変われば使うアプリも変わるのかもしれませんが、弊社の研修ラインナップの中でも安定した需要や人気を誇るのがExcel研修です。今回は、数あるExcelの機能の中でも、初心者の方向けに、覚えやすく実用的で便利な時短ショートカットを厳選してご紹介します。

Excelには便利な時短ショートカットがたくさんある

WordやPowerPointといったOffice系アプリは、ビジネスシーンには不可欠のアプリです。その中でもExcelは、社内で使用する報告書や申請書などの帳票類をはじめとして、スケジュール表、データ管理といった幅広い用途で使われています。毎日のように使うアプリだといっても過言ではありません。

ほかのOffice系アプリでも使える基本的なショートカットについては、以前に別の記事で取り上げました。Excelにも非常に便利なショートカットがたくさんありますが、今回は初心者の方向けにExcelで効率的に作業するための基本的なショートカットを取り上げます。

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Excelショートカットキー11選

Excelでは、範囲選択や移動、入力、編集といった作業を繰り返すことが珍しくありません。そこで、Excelでよく行う作業のショートカットキーを「範囲選択」「移動」「入力」「編集」というカテゴリーに分け、それぞれいくつかご紹介しましょう。

【範囲選択】連続するセルを選択

範囲選択(連続するセル):Shift+矢印(↑ ↓← →)

左手でShitキーを押しながら、範囲を広げたい方向の矢印キーを押します。選択範囲が矢印キーを押した方向に、押した回数分だけ広がります。何度もキーを押さずとも、押しっぱなしにすれば素早く広がっていきますので、試してみましょう。

【範囲選択】非連続のセルを選択

範囲選択(非連続のセル):Ctrl+クリック(マウスでセルを選択)

隣接するセルではなく、セルをひとつ以上開けてまばらに選択したい場合に役立つのが、非連続のセルや範囲の選択に使えるCtrlキーです。Shiftキーの場合は範囲を隣のセルへと広げていきますが、Ctrlキーの場合は飛び飛びでもセルや範囲の選択が可能です。

Ctrlキーを押したまま、マウスでセルや範囲を選択します。Ctrlキーを押し続けていれば、マウスをクリックするごとに選択されるセルや範囲が増えていきます。とても便利ですので、早速使ってみましょう。

【範囲選択】行または列を選択

行を選択:Shift+Space
列を選択:Ctrl+Space

マウスを使わずに、キーボード操作だけで行や列を選択するという便利なショートカットがあります。行(横方向)の場合はShift+Space、列(縦方向)の場合はCtrl+Spaceです。ただし、ショートカットキーによる列の選択は、入力モードが半角の場合のみ有効となります。Shift+Spaceで行の選択ができない場合には、入力モードが全角になっていないか確認しましょう。

【移動】入力済みデータの端まで飛ぶ

入力済みデータの端へ移動:Ctrl + 矢印(↑ ↓← →)

ワークシートに入力されているデータが多い場合、どの列や行までデータが入力されているかが、いま見えている画面だけでは確認できない場合があります。そのようなときに役立つのが、入力済データの端まで一気に飛べるCtrl+矢印キーのショートカットです。

マウス中央のセンターホイールを動かしたり、PgDn(ページダウン)やPgUp(ページアップ)、Home、Endキーを使って画面をスクロールさせる必要はありません。例えば、空白なくデータが入力してあれば、最後の1行や1列まで瞬間移動できます。

【移動】ワークシート内の先頭(左上)または右下に移動する

ワークシートの左上に移動:Ctrl + Home
ワークシートの右下に移動:Ctrl + End

作業中のワークシートの先頭(セルA1)に戻りたい場合には、Ctrl+Homeでひとっ飛びしましょう。マウスやPgDn、PgUpボタンでの移動と比べると、データ量が多いほど時短になることがお分かりいただけます。

それとは逆に、値が入力されているセルの最右下へ一気に飛べるのが、Ctrl+Endです。データが何件あるのか(列方向)と項目がいくつあるのか(行方向)を瞬時に確認できるという時短ショートカットキーだといえます。

【移動】隣のワークシートに移動する

右隣のワークシートに移動する:Ctrl + PgDn(またはCtrl+Fn+↓)
左隣のワークシートに移動する:Ctrl + PgUp(またはCtrl+Fn+↑)

Excelのブック内には、複数のワークシートが作成可能です。例えば、営業成績の報告書であれば、月次の報告書をワークシートにまとめて年度ごとにブックを作るという例はよくあります。特定の月の営業報告書が見たい場合には、Ctrl+PgDn またはPgUp のショートカットを使ってワークシート間を迅速に移動しましょう。

【入力】セル内で改行する

セル内改行:Alt + Enter

ひとつのセルの中で改行したい場合に使うのが、Alt+Enterです。セル内での改行のやり方がわからないからでしょう。時折、スペースキーで空白を重ねてテキストを改行しているように見せている例や、改行したいところで一旦テキストの入力をやめ、その続きを次のセルから始めるというケースなどが見受けられます。

このように入力してしまうと、文字サイズや列の幅を変えるなど、何か編集を加える度にテキストの見え方が変わってしまい、その都度調整を必要とします。セル内の改行を覚えれば、そのような調整作業から解放されます。

【入力】オートフィル機能の自動範囲選択

スケジュールや名簿、データ管理などに使われることの多いExcelでは、データの左端の行に、連番や日付、曜日など、連続する値を入力することがよくあります。その際に、自動的に続きを入力する機能がオートフィルです。このオートフィルを使うと、連続するデータを非常に簡単に入力できます。

出典:Microsoft社 公式サイト『「オートフィル」機能で繰り返しのデータ入力を自動化 & 生産性アップ!』

ただし、このオートフィルを使う前提として、入力範囲を選択するという操作があります。入力範囲の選択には、「+」マークをドラッグするという操作が必要です。この場合、選択範囲が広いほどスクロールの勢いで範囲したい範囲を超えてしまったり、戻そうとして戻りすぎてしまったりします。

そこでご紹介したいのが、オートフィル機能の自動範囲選択です。上の図の「+」マークをドラッグするのではなくダブルクリックすると、アプリが自動的に選択範囲を判断し、オートフィルで連続するデータを入力します。手作業だと間違ってしまいやすい連続データの入力にもってこいの便利技です。

【入力】同じ値を非連続のセルに正確に入力

非連続のセルに同じ値を入力:Ctrl+Enter
非連続のセルの範囲選択:Ctrlキー

出典:「Excel でセルの内容を選択する」

隣り合うのではなく、離れているセルや範囲を複数選択したいという場面もあるでしょう。そのような場合には、左手でCtrl(コントロール)キーを押したまま、右手のマウス操作で範囲選択します。画像は、1行おきに範囲選択をしている例です。

そのような例を含めて、選択しているセルや範囲が飛び飛びであっても、その選択範囲に同じ値を一度で入力できるのが、Ctrl+Enterキーです。範囲選択を終えた状態でセルに値を入力し、Ctrlキーを押さえたままEnterキーで確定させると、選択したセルや範囲すべてに同じ値が一瞬で入力されます。

【編集】ダブルクリックせずにセルを編集モードへ

編集モード:F2

テキストなどセル内の値を編集したい場合には、F2キーを押します。ダブルクリックでも編集モードに切り替わりますが、編集したいセルとは違うところでダブルクリックしてしまう可能性や入力済みの数式(または関数)を誤って編集、消去してしまう可能性もないとはいえません。F2なら、セル内のテキストを編集できる状態になり、数式が入っている場合にはどのセルを参照しているかも表示されます。

【編集】右クリックを使わないセルの書式変更

Ctrl+1

フォントや強調文字、塗りつぶし、罫線、配置など、Excelではセルに入力した値を書式変更することも多いでしょう。そんなときに使いたいのが、右クリックに代わって左手だけで書式変更画面を開けるショートカット Ctrl+1です。

右クリックの場合、ショートカットメニューが表示され「切り取り」「コピー」「貼り付けのオプション」などが表示されます。そこから「セルの書式設定」を選択しなければなりませんが、Ctrl+1の場合はすぐにセルの書式設定のポップアップウィンドウが開き「表示形式」などを選べます。

Excelのショートカットキーを使う時短効果は?

ショートカットを活用すると、年間120時間も時短効果があると主張する方がいらっしゃいます。その真偽を確かめるのは、もしかすると難しいのかもしれません。Excelのショートカットにはどれくらいの時短効果があるのかを、正確に測定するのは簡単ではないからです。

ひとつひとつの作業で短縮できる時間は、ごく短い数秒という長さかもしれませんし、数分やそれ以上かもしれません。頻繁に繰り返す作業であればあるほど、短縮できた時間をその都度測るのは現実的ではありませんし、短縮できた時間は、もっと生産的な活動に回されてしかるべきでしょう。

確実に言えるのは、Excelのショートカットを使い始めると、以前よりも確実に作業がスピードアップするということです。操作のスピードが上がると正確さも上げたくなるでしょうし、テンポよく仕事が進めば気分が良くなるという心理面での効果も期待できます。

効率的に作業を進められるショートカットを使うところから始めて、Excelのスキルアップをしていきましょう。

まとめ

ビジネスシーンでよく使われているExcelには、時短につながる便利なショートカットがたくさんあります。ショートカット集や一覧なども見かけますが、すべてを覚える必要はありません。まず基本的なショートカットから始めましょう。

最初は手元を見ながらでも、繰り返すうちに少しずつ使えるようになっていきます。できるようになるにつれて楽しくなってくるというのが、これまで数多くの研修受講者の方々を見てきた所感です。

Excelは幅広い用途に使えるアプリですので、ぜひ今よりも使えるようになって、業務効率化や生産性向上にお役立てください。

この記事を書いた人

吉野竜司|Ryuzi Yoshino株式会社アイクラウド 代表取締役CEO

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