Excel2019に新たに追加された新関数の3つをご紹介


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この記事を読む時間:約3分
この記事を書いている人:株式会社アイクラウド 富田一年(トミタカズトシ)
この記事に書いてあること:エクセル2019の関数について
この記事に載っていないこと:エクセル2019の関数以外の新機能、エクセルの関数以外の機能(ピボットテーブルやグラフなど)
この記事を読んで欲しい人:エクセルを利用しているすべての方、Office365を利用されている方、もしくは企業さま
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エクセル2019とは


エクセル2019とは、2019年1月22日にリリースされた新しいエクセルです。
なお、Office365を利用しているユーザー(月額利用、いわゆるサブスクリプション)もエクセル2019を利用することができます。

ちなみに、ロゴも刷新されました。

エクセル2019以前のバージョン(エクセル2016)の最新機能についてはこちらの記事をご覧ください。

Office2016.jp
Excel2016とExcel2010の違いを解説!新機能も。
Excel2016の新機能「操作アシスト」について解説
Excel2016新機能、予測シートはとっても便利!!
Excel2016の新グラフの種類と使いかたを解説!

実務でもよく利用するエクセル関数の1つ「VLOOKUP関数」は、エクセル2019で高速化されています。
膨大なデータ(データベース)を扱う際、VLOOKUP関数を多くのセルで利用していると、エクセル2016までは表示に時間のかかることがありました。
なかなか表示されず、業務効率が悪いこともありましたが、エクセル2019ではVLOOKUP関数やMATCH関数といった関数の高速化も実装されたことで、すぐに関数結果が表示されるようになりました。

地味ですが、とても便利ですね!


さて、今回の記事では以下の3つのエクセル2019新関数をご紹介します。
      CONCAT関数
      IFS関数(これ重要)
      MAXIFS/MINIFS関数

記事を読みながら操作の確認をするには以下のデータをダウンロードしてやってみてください。

エクセル2019新関数のご紹介

1つめの新関数:CONCAT関数


CONCAT関数はセルもしくはセル範囲内にある文字列を結合する関数です。
それってCONCATENATE関数と同じ?!と感じた方もいると思います。

エクセル2019ではCONCATENATE関数はCONCAT関数という名前に変更されています。
ただし、CONCATENATE関数は、以前のバージョンのエクセルとの互換性を保つため、引き続き使用することは可能です。

新関数名CONCAT
分類文字列操作関数
概要複数の範囲や文字列からのテキストを結合します。
引数CONCAT(テキスト1, [テキスト2],…)

テキスト1:合するテキスト項目。 文字列またはセルの範囲などの文字列の配列。


CONCAT関数の例をみてみましょう。


F3セル:=CONCAT(B3,C3,D3)
F4セル:=CONCAT(B4,C4,D4)
F10セル:=CONCAT(B10:D10)
F11セル:=CONCAT(B11:D11)

F列には上記のような関数が入っており、
引数で指定した文字列が結合されていることがわかります。



2つめの新関数:IFS関数


IF関数を複数利用(入れ子、ネスト)して作成する場合ありますよね?!
エクセル2016以前では、IF関数を複数利用することで条件を指定しました。

IFS関数は、1つ以上の条件が満たされているかどうかをチェックして、最初の真(TRUE)条件に対応する値を返します。

新関数名IFS
分類論理関数
概要1つ以上の条件が満たされているかどうかをチェックして、最初の真(TRUE)条件に対応する値を返します。
引数IFS(logical_test1, value_if_true1, [logical_test2, value_if_true2], [logical_test3, value_if_true3],…)

logical_test1:条件1
value_if_true1:条件1が正しい場合の処理



D3セル:=IFS(A2>=90,”A”,A2>=80,”B”,A2>=70,TRUE,”再試験”)

IF関数の中にIF関数を入れなくても上記のように1つの関数で複数の条件を入れることができるようになり、便利になりましたね。


3つめの新関数:MAXIFS/MINIFS関数


エクセル2016に「SUMIFS関数」「COUNTIFS関数」があります。
そのMAX関数、MIN関数版が「MAXIFS/MINIFS関数」です。

新関数名MAXIFS
分類統計関数
概要条件で指定されたセルの中の最大値を返します。
引数MAXIFS(最大範囲, 条件範囲 1, 条件 1, [条件範囲 2, 条件 2], ...)

最大範囲:数値が入っている範囲
条件範囲1:条件となる項目が入っているセル範囲
条件1:条件を指定

新関数名MINIFS
分類統計関数
概要条件で指定されたセルの中の最小値を返します。
引数MAXIFS(最小範囲, 条件範囲 1, 条件 1, [条件範囲 2, 条件 2], ...)

最小範囲:数値が入っている範囲
条件範囲1:条件となる項目が入っているセル範囲
条件1:条件を指定



H18セル:=MAXIFS($G$3:$G$8,$D$3:$D$8,$F10)
H19セル:=MINIFS($G$3:$G$8,$D$3:$D$8,$F11)

このように条件にあった場合の最大値/最小値を求めることができます。

さいごに


いかがでしたでしょうか。
エクセル2019の新関数についてご紹介しましたが、その他にも新関数、新機能が追加されていますので、
また記事にしたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました!


この記事を書いた人

富田一年(Kazutoshi Tomita)株式会社アイクラウド代表取締役

大学卒業後、大学生向けにコンピュータ、資格関連などの教育に従事。
その後、企業向けの研修講師、企業内のウェブマーケティング/制作責任者、ECサイト運営責任者を経て独立。

■2011年 株式会社アイクラウドを設立。
「コンピュータとインターネットをすべてのひとが利活用できる生活を」経営理念とし、Web解析や企業向けの教育ビジネスを展開。

富田一年(Kazutoshi Tomita)の投稿一覧を見る
アバター画像

人気のページ

ウェブマーケティング研修 Googleアナリティクス研修 ウェブ解析資格対策 ウェブ制作研修 開発/プログラミング研修 マイクロソフト365研修 プレゼンテーション研修

研修に関するご質問」「ご相談」「お見積り

研修に関するご相談、お見積りのご依頼など、下記までお問い合わせください